Emma Donoghue
Picador
発売日:2010-08-06
はい、読み終えました。読み始めたらすごい吸引力あって、4時間くらいかけてしまいました。
まあ、帯から想像した通りの話でしたが、案外あっさりしていましたね。
5歳児視点だからでしょうか、恨み辛みというものは感じられず。
この本に点を付けるのだとしたら、5点中3.5点くらいです。好みではありませんでしたが、それなりには面白かったです。
世界には「部屋」しか存在せず、外は「大気圏外空間」だと信じている男の子ジャック。彼にとっての人間は「母さん」と「ジャック」だけ。夜、彼が寝た頃に部屋の外からやってきて、色んなものを届ける「ニック爺さん」は、半分本物で半分うそもの。「部屋」の中の物はみな、ジャックの友だち。
「部屋」にあるテレビのなかでしか見えない外の世界を、ある日母さんが本物だと言いだす。外には山があって街があって、人がいるのだと初めて聞かされ、「部屋」から逃げ出そう、と言われる。
という感じのあらすじ。
で、これが和訳されるとして、問題になるのが、「部屋」の中の物の呼び方。ジャックは例えば、歯ブラシやマット、ベッドのことを定冠詞無しで呼んで、人格のようなものを与えている。それはどうやって日本語で表現すればよいのだろう。「ベッドくん」とかでしょうか。正直言ってそれくらいしか方法がないような、でもやりすぎると妙な可愛さが生まれてしまうような。
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