1.10.11

5-7日目

5日目:
実はこれは人工の池で、思いっきりレイキャビーク市内。
博物館を再び訪れた。ここの展示も実によく考えられている上見学者が少ないので、余裕で一日過ごせる。というか、すごさないともったいない!そこまで大きな博物館ではないが、見応えはかなりある。ついでにレイキャビーク市内も散策。なんというか、平和な町である。













6日目:
レイキャネス半島のニャルヴィーク(Njarðvík)へ移動した。空港へのバスなどは大量にあるので別に朝から移動することもなかったのだが、「ヴィーキンガヘイマル」(Vikingaheimar:ヴァイキングの世界という意味らしい)というちょっとした博物館のようなものを訪れたかったのだ。ニャルヴィークへ行くバスを待っていると、サラリーマン風のアイスランド人のおじさんに話しかけられた。どこから来たのか、何をしているのかなどと、一通りの会話をしたあとで、「ここは本当に美しいですね」と言うと、なにか恥ずかしそうに微笑しながら、「いや、ただの田舎町ですよ」と言われた。これがNYだったら、「そうさ、NYは世界一の街なんだよ!」とか言い出すだろうに、何とやわらかい性格なんだ、と妙に心に沁みた。サガやエッダを読むと、名誉を守るためには死をも覚悟する勇猛な人々、という印象だが、何時の間にこんなやさしい人々になったのだろう。やはり、厳しい土地柄だと助けあいや協力の方が重視されるようになっていくんだろうか。
アイスランド初日にも訪れた宿へ戻り、荷物を置いて、散歩がてらヴィーキンガヘイマルへ。海辺で、非常に気持ちの良い場所である。ここは、ヴィンランド・サガに記録されている、アメリカ大陸へのヴァイキング船の航海を検証した船、 Íslendingur(The Icelander)が保存されている場所なのだ。この船は、何とNYにまで行き、帰って来たらしい。アメリカに配慮してのことなのかは今一分からないが、何故か展示は英語ベースだった。
屋根の上に登ってみたのは内緒←
ヴィーキンガヘイマルの側に、アイスランドの伝統家屋である、草の生えた屋根のある家がいくつか並んでいるのに気付いた。展示らしい。いくつか違う時代のものがある気がしたが、何せアイスランド語で書いてあるのでさっぱりわからない。次ここへ来ることがあれば、アイスランド語を僅かでも理解できるようになっていたい。
帰り道、池のようなものが幾つかあった。近寄って見ると、大量の鳥の羽があり、水鳥の憩いの場所になっているようだった。その側に、鳥の死骸が。ああ…と思ってしばらく眺めると、何か見慣れた鳥と違う気がした。見つめているうちに、くちばしが独特の形をしていることに気がついた。何と、パフィンの死骸だったのだ。海から流されて、ここで力尽きたのだろうか。
いきなり現われた妙なランプ。全部で5体。
途中で、スーパーを見つけたので、晩飯と朝飯を確保しに入った。
バイトらしき兄ちゃんに、「このアジア人の子、何しに来たんだろう」的な目線で眺められた(正直彼より私の方が年上だと思うんだけどね…)。アイスランドでいちばんアジア人アウェー感が激しかったのは、このスーパーの中かもしれない。(しかし、キティちゃんは子どもコーナーで幅を利かせておりました)
宿に戻ると、部屋にフランス語圏スイス人のおっさんがやってきた。彼は一ヶ月ほど、車を借りてアイスランド中を周っていたらしい。家族へのお土産をどうやって二つのトランクに納めるかで、頭を抱えていた。一緒にお茶を飲んで、旅の話を聞いた。かなり北の方へも行ったらしいが、一度死にそうになったそうだ。早朝に雪の積もった道をドライブしていたら、道を見失い、気付くと全く道路でない場所を走っていたらしい。いつ車が空を踏むか、生きた心地がしなかったと言っていた。各地で撮った写真をたくさん見せてくれたが、これがまた素晴らしい。やはり、こういう旅もしたいな、と改めて思った。
夜9時ごろ、おっさんがまた近寄ってきたかと思うと、「オーロラが見たいか」と聞いてきた。頷くと、外へ連れて行ってくれた。ホステルの外は、ほとんど明かりが無い。彼の指す方向を見ると、緑色のぼんやりとした線が、すっと走るのが見えた。そのまま見ていると、線は揺らめきながらだんだんと広がり、うっすらリボン状になっていき、やがて消えた。と思うと、別の場所でまた緑が走り、また揺らめきながら広がり、消えていく。不思議な光景だった。


7日目:
早朝、ケプラヴィーク空港へ。タクシーを呼ばなければならないところをスイス人のおじさんの厚意により、一緒に連れて行ってくれることに。一瞬、「これ危ないパターンなんじゃないか」とも思ったが、家族への大量のお土産を信用して甘えることにした。もちろんというか運良くというか、無事に空港に着いた。8:30には飛行機に乗り、3時間後にイギリスマンチェスターへ到着した。

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