3.4.12

北ウェールズ再び(修正版5/4)

北ウェールズで3泊してきました。今度はコンウィというとても古い町です。
エドワード1世が13世紀末、ウェールズ支配を補強するために造った城と町を囲む城壁があり、現在もかなりの部分が残っています。
遺跡と町と、周囲の海と丘を楽しむ旅でした。

(写真は、クリックすれば元のサイズで見ることができるようなので、小さめにしておきます)

注:4日間を一つの記事にまとめてしまったので、恐ろしく長いです。畳んでおきます。

追記:写真がめちゃくちゃになってるのに気付いたので修正しました。





1日目、電車に遅れそうになりながらも、コンウィ駅に着きました。線路が城壁を通りぬけています。









早速城壁に上りました。木製の階段がきしみ、壊れそうでびびりっぱなしでした。体調の悪い時によく見る悪夢に、「底が見えないほど高い塔の木製の螺旋階段を上りつづけていると、突然階段が崩れ始める」内容のものがあり、それを思い出すとどうにも怖くてたまらなくなります。でも、城壁から見える海や町は綺麗でした。



















































  城壁と大体同じ時代に建てられた、コンウィでいちばん古い家、Aberconwy Houseにも行きました。受付のおじさんにお札だしたらお釣りがなかったらしく、タダで入れてくれたのは内緒です。暖炉の上の天井に黒い木製のケージ状のものがあり、何かと思ったらパンの保管・発酵をする場所だと教えてもらいました。エリザベス朝のあの襟専用の「アイロン」もありました。




曇りでしたが、遠くにあったハリエニシダの丘だけ、鮮やかに見えました。写真ではくすんでいますが…。





2日目は、お城と町の外の森を歩きました。コンウィ城は現在は廃墟となっているのですが、全体を歩き回れるように補強・整備されていました。


お城の中の井戸。30フィートだったかで、ものすごく深いです。写真では下に行くほど狭く見えますが、井戸上部と底の幅が同じだと書けば、少しは想像がつくでしょうか。今でも1メートル~60センチ程の水が、下にたまっていました。落下防止の金網をかけないところが、イギリスならではの自己責任方式。
4つの高めの塔の内の一つから見渡した海岸。思っていたのより高かったです。これは確かに、攻めるのは酷く難しそうでした。

別の塔から撮ったと思しき城の内部の図。
螺旋階段。写真で見えているより狭く、段の高さが一定ではなく、さらに足元が見えないくらい暗いところもあり、大変怖かったです。さらにハトやらカモメやらの糞の匂いが籠ってなんとも…。多分、1段が平均13,4センチほどだったでしょうか。手すりの縄を見てもらえば、どれくらい急な階段か分かると思います。
そして上れなかった塔の内部がこんな感じ。崩れるとこうなるんですね…。これを見たあと、余計に不安を感じました。他の部分も、壁以外は崩れてしまってもとの面影はあまりなくなっていましたが、暖炉の跡や、床がはまっていた跡などは素人にもはっきりと見てとれました。











お城を出て、散歩に行ったBodlondebの森。ウェールズ語なので意味がわかりませんが、多分意味があるのだと思います。 

曇りと寒さに負けて宿に5時ごろに戻ろうとしたら、途端に晴れてきたので悔しくなって散歩に出ました。そして発見した緑の扉。いや触りませんでしたとも!(マッケン参照)

 3日目は、これまでの曇りが嘘だったみたいに晴れました。ウォーキング日和です。前日に買ったウォーキング本が役に立ちました。朝の港が綺麗でした。



9と1/4マイルのウォーキングに出かけました。使った本はこれ。ざっくりとした地図しかありませんが、代わりに「白い家が右手に見えたら左に曲がれ」とか、「三本目の電線をくぐったら左」とか書いてあります。



North Wales Pathというルートを最初は辿ります。最初に見えた景色がこの丘(看板にはConwy Mountainとありましたが)から見た海。写真で見えているより空と海が明るい色で、水平線がわからないくらい同じように見えました。その後、こんなヘザーで覆われた道をしばらく歩きます。花は残念ながら枯れて、あまり美しくはありませんが…。

見えている瓦礫は、鉄器時代のヒルフォート(丘の城塞)なのだそうです。犬の散歩に来ていた地元のおばさんに教えてもらいました。石組みが素人目にもきっちり残っている部分もありました。考古学の人が来たら、すごく楽しい場所なんでしょうね…!
相変わらず、道は続きます。ここらへんで人家もすれ違う人もいなくなり、 道がこれで正しいのか、不安に駆られました。ちゃんとした地図がない状態で散歩コースから外れたら、戻れなくなるのじゃないか…とか、余計なことが頭をかすめます。まあ、実際は来た方向さえ分かってればもとの町に戻れるんでしょうけれど。
散歩コースの半分弱のところの谷。この先に、大きな道路があり、設けられた駐車場に車を停めてハイキングに来た方々がたくさんいました。
このハリエニシダの黄色、どうも私のカメラには映ってくれないのですが、本当に綺麗なんです!
再び森に入りました。ここでも一度迷いかけて、かなりの距離を引き返すはめになりました。
森を抜けると、しばらくヒースの枯れたようないかにも「荒野」な場所が広がっていましたが、あまり面白い光景ではないので割愛します。アイセンガルドなイメージがありました。そしてそこを抜けると、一気に牧草地へ。そして目に見える散歩道がここから消滅します。つまり、この牧草地を横切って歩くのです。石垣のポイントポイントにstyと言われるはしごのようなものや、kissing gateと呼ばれる門のようなものが設けられており、ウォーキングブックの指示は「4つ目の牧草地を斜め左気味に突っ切り、石垣を越える」など、(さらに)不安を呼ぶ曖昧なものに変わります。
ここまではなんとか正しい道を来れたようで、農家の道に出ることができました。車の轍にほっとしました。
農家の庭先を通り抜けると、また良く分からない道に。これ、標識が無ければ絶対道に見えない。
ハリエニシダの茂みの中を通る道を歩きます。マルハナバチ(Bumble bee)やらが花にたかっています。Bumble beeは丸々としてでかいですが、棘を持っていないと、昔聞きました。本当かどうか私は知りませんが、攻撃的でないのは確かです。手で捕まえても無害なのまでは知っています。
再びちょっとした林の中へ。相変わらず晴れています。白樺は、イングランド南部では あまり見かけない(多分)のですが、ここにはたくさん生えていました。
大分疲れてきましたが、Henrydの村に着きました。まだ、ちゃんとコースを辿れています。
うさぎ発見!足音を忍ばせながら近付き2メートルくらいまで近づくことができました。ちなみにこの後に雄の雉も牧草地でみているのですが遠すぎて撮れませんでした。
ここら辺は、スレートの産地としても知られています。ここの道はスレートの破片で敷き詰められ、歩くとぱりぱり音を立てて割れていきます。
こんな景色もありました。桜がとてつもなく綺麗でした。
ここまでくれば、あと道は約1/4。「右手に農家が見えたらそのすぐ次のstyを右に」と指示があったのですが、写真を良く見れば分かるように、青いひもで道が遮られています。結局潜って、万が一にも馬を刺激しないように 静かに通ったのですが、ここから色々狂い始めます。もしかしたら、この先のを越えるべきだったのか…。今となっては知る術がありません。







この写真と次のお城の写真の間に、牧草地をさまよう時間があったのですが、ウォーキングブックの説明と合わなさすぎる地理に不安すぎて、写真を撮る余裕がありませんでした。「ここから踏み均された道を通り、木立の中へ入っていく」と書いてあるのに道の無い牧草地に立ってるとかそんなことが。

何はともあれ、無事にもとのコンウィの町に辿りつきました。お城を別の角度から写真に収めることができ、満足です。













最終日は、カフェでキャロットケーキと呼ばれるイギリスでよく食べられているケーキを食べて、ゆっくりしました。口が曲がりそうに甘かったけれど、美味しかった!!

マンチェスターへ戻ってから気付いたのですが、コンウィの町を全く撮ってませんでした。この1枚くらいしかない!本当は、もっと素敵なお店がたくさんあるのです…。そして最終日にPlas Mawrというチューダー朝の家を訪れる予定だったのですが、月曜日が定休日で、結局行けずじまいでした…。



以上、コンウィの旅でした。
(ウォーキングの本はまだ持っていますし、道の記録写真もたくさんとっていますので、同じく9マイル強のルートを試してみたい方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください)

0 件のコメント: