2.1.12

金星特急5巻

届きました読みました!!

夏草…!!
おまけペーパーも素敵!

そんな調子で、雑誌連載時もばっちり感想垂れ流しているので単行本(特に書き下ろし)感想いきます。ネタばれますよ!


というわけで、あけましておめでとうございます。
今年もこんな感じでいきますが、よろしくお願い致します。





単行本としてまとめて読んでしみじみと感じたことですが、錆丸、かっこいいですねえ!
夏草やハサン(そして三月)という先生たちから出来得る限り学び、理解し、考え、勇気をふるって実践する。最高にかっこいい。連載時は砂鉄とユースタスの距離感だとかリオンの下衆っぷりにばかり気をとられていましたが、錆丸も本当に主人公らしく活躍していて素敵。

さて、書き下ろしの「チョコレートⅡ:夏草」の感想を。
夏草の過去、意外でした。私もてっきり「兵どもが~」の夏草、だとばかり思ってました。バベルの民だという点だけは予想が当たっていましたが。漢字の読み方は中国人商人から学んだ、とのことでしたが、だとしたらアルベルト殿下は彼に関して多少読み間違いをしていて、たまたま夏草が漢字を読めたので結果オーライ、ということになのですね。殿下(と錆丸)運がいいな…!
しかし、トナカイを放牧してる北極辺りの人、しかもロシア兵がいる辺り、というのはイヌイットの人たちのことでしょうか。 ←5/1すみませんいま読み返して馬鹿な発言に気付きました。イヌイット=カナダ・アラスカの人たちですよね、私は何を考えていたのか…日本人と他のアジア人混同するよりひどい間違いだ。当人方に申し訳ない!!あれですね、中国の北の方やシベリアに住んでる人たち、多分ツングース諸語を喋ってる人たちのことを言いたかったんだと思います。エヴェンキー語を喋る人たちはトナカイ放牧してなかったっけ、たしか…。それに、北極の方(漠然)には、確か東洋系の顔も西洋系の顔も混在していると聞いたことがあります。「ヤラ・イリィ」の意味も気になりますが、この地域、様々な言語が存在するので、スペリングが分からない以上調べるのはかなり難しいかと…(今度作者様にお聞きしてみようかしら)。思っていたより荒んだ過去と言えばいいのか、意外に愛された過去と言えばいいのか、今一つわかりません。鎖様との関係も思ったより深かったですね。心に澱を積もらせていくタイプが生き延びるには、浄化装置を見つけなければならない。心に傷を持つ人間は何かに耽溺する傾向がある、という錆丸の見たてに準ずれば、夏草の小説への入れ込みもこれに当たるのでしょうね。
そして、夏草の料理上手ってもしや、厨房潜りこみ経験&鎖様から学んだ技なのでしょうか。でも厨房イングランド軍、ということは鎖様から…?でも初仕事も社員食堂なので、調理の技術自体はそこで学んでそうですね。
砂鉄との関係も意外に深かったですね。19歳と14歳の出会いって、どうなんだろう。大学生と中学生相当ですよね。でも同じ戦場で出会って。名前も付けてもらって。砂鉄の「身近に料理の上手い奴がいた」っていうのは、彼のことですよね。あまり表面には出なくても、(割と甘い人間同士)仲はいいのでしょうか。
鎖様も、あんな過去があったとは。彼女が傭兵斡旋を始めたのも、草を食む仲間を得たいがためなのでしょうか。彼女の浄化装置、とは。鎖様はずっと謎の女性のままなのかと思っていましたが、彼女の過去を知ってますます好きな人物になりました。
夏草の過去を知った分、ますますユースタスとアルベルトの過去も気になってきます。ジャガイモを喰らう、のは例の人格者なアイルランド人乳母の影響でしょうか。そしてアルベルト殿下、初恋とかしてたんだ。でも他人に対してじゃなくて学問に、だったりするのかな。(今よりは格段に)純粋だったかもしれない殿下も見てみたいけれど、そのまま子どものときからすれてても素敵なような。でも、14歳と言えば殿下がハハリ博士に会った年ですよね。

そして、忘れてはいけないおまけペーパーの女装口座。ふんふん頷きながら聞いてるユースタスも可愛いし、何より錆丸美人!!化粧の仕方でも教えてください土下座。そして錆丸の指導を忠実に実践するユースタスが!あれは砂鉄じゃなくてもやられますね!で、傍らで冷静に値踏みしてる三月がとっても彼らしい。男でもいけるとか…笑。そして、女装指導の成果を欠片も見せない上から目線アルベルトに、完璧の三月、そして無茶ぶり駄目絶対の夏草さんと、各人物とりそろえたオチ。笑わせて頂きました。


あ、そういえば暁玲の金星を探す目的ですが、私は、ひっぱたいてやるというよりは劉強を元に戻して欲しいと懇願してみる方なんではないかと思います。まあ、外れるのが定石の私の推理ですが!

そろそろ風呂敷を畳み始めるころに差し掛かったらしい金星特急。終着点まで、わくわくしながら見守ったり語ったりしたいと思います。




追記:
ふと思いついてしまったのですが、金星、今まで分かった性格からして「金星の花婿募集」とか書かれたポスターを貼るような子に見えないとは思いませんか?だからといって不思議な力を持つ存在がもう一人いるような含みは一切ないとも感じるのですが。あと、ザメンホフが金星探してるのは、完了できてない言語大虐殺を完遂させたいのかな、とか。「世界語以外の言語などあってはいけない」というようなことを発言していたので。

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