1.12.09

Shakespeare

 今日はシェイクスピアについて。彼の作品は古典的な言葉(古典だからね!)が羅列されていて分かりにくいですが、それだけに解説本も多く出版されていて便利です。

Shakespeare's Sonnet 55

Not marble, nor the gilded monuments
Of princes, shall outlive this powerful rhyme;
大理石も、金箔で覆われた王子の彫像も、この力に満ちた詩より長命であることはない。
But you shall shine more bright in these contents
だがあなたはこれらの詩の中でより明るく輝くだろう、
Than unswept stone, besmear'd with sluttish time.
掃除されていない、怠惰な時によって汚された(墓)石の上でよりも。
When wasteful war shall statues overturn,
様々なものを荒廃させる戦争が彫像をひっくり返す時も、
And broils root out the work of masonry,
石工の作品を根こそぎ燃やしてしまう時も、
Nor Mars his sword, nor war's quick fire shall burn
軍神マルスと彼の剣や戦火さえも燃やし尽くすことはない、
The living record of your memory.
あなたの思い出の生きた記憶を。
'Gainst death, and all-oblivious enmity
死に対して、そして全てを忘却させる敵意に対して、
Shall you pace forth; your praise shall still find room
あなたは歩を進めるだろう。あなたへの称賛は尽きることがないだろう、
Even in the eyes of all posterity
That wear this world out to the ending doom.
この世界を摩耗させ最後の日へ導く
後世の人々の眼にもとまるだろう。
So, till the judgment that yourself arise,
だから、あなた自身が復活する(最後の)審判の日まで、
You live in this, and dwell in lovers' eyes.
あなたはこの詩の中に生き、愛する人々の目の中で生きるだろう。

 この詩には二つの解釈があります。一つは、シェイクスピアが特定の女性に捧げた歌であること。もうひとつは、「言葉」自体への賛歌であること。
 女性である場合は、その女性を詩に歌うことで、最後の審判で彼女が復活するまでは、彼女が死んでも詩の中で生き続けることができ、永遠に明るく輝くことができる、という意味だととれます。その場合、最後のdwell in lover's eyesは、文字通り「恋人たちの目」という意味になります。
 反対に「言葉」への称賛である場合は、全ては言葉に捧げられた詩であるように思えます。
そして、lover's eyesは、「言葉を」愛する人々、という訳になります。
 ただ、そうするとなぜ「最後の審判」の日に(生きている女性と違い)死ぬことのない「言葉」が復活し得るのか、という問題が出てきます。最後の審判の前に起きると予言されている混乱状態において、まともな美しい言葉が残っていようはずもない、とシェイクスピアが考えていた可能性も無きにしも非ず、ですけれど。

 ちなみに、「ロミオとジュリエット」を最初に読んだときの私の感想は、「そうか、中3の少年が小6の少女に手を出したのか」でした。そしてあの名台詞"O Romeo Romeo wherefore art thou Romeo?"は今でも脳内に焼き付いています。

もうひとつ。A Tree Grows in Brooklyn読み始めました。そして都会のトム&ソーヤ7を読了しました!めっちゃ楽しかった!「面白い」って言える本はよくあるけれど、「楽しい」って言える本は、そうないと思います。というか、ゲーム会社さん、まちとむのゲーム作って欲しい!でもRRPGは遠慮しときたいなぁ(特に栗井栄太作の方は!)

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